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MRON-3002 音頭師 / 鉄砲博三郎

MISORA RECORDS / ONDO NOW 2
音頭師 / 鉄砲博三郎<
ONDOSTER / TEPPO HIROSABURO

音頭専門レーベル、新生「ONDO NOW!!!」ついに始動。
音頭の新しい地平を切り拓くふたつのコラボレーション。
河内音頭の至宝。伝説の音頭師・鉄砲博三郎、渾身の一撃。
曲師 暁照夫/共演 初音家社中&オフノートオールスターズ

鉄砲博三郎、1929年生まれ。河内音頭現のオリジネイターの一人にして役最古参の重鎮である。本作はその人にしてファーストCD。アルバム全編に亘ってなんの衒いもなく、真っ向ひた押しの河内音頭を豪快にキメまくっている。サポート陣は現代河内音頭の老舗会派・初音家社中の精鋭をはじめ、曲師に伝説の宮川左近ショーの名三味線奏者・暁照夫が曲師としてゲスト参加、さらにわがオフノートがもっとも信頼する精鋭たちの全面参加も得て〝心浮き浮き 身もウキウキ〟三位一体のゴールデン・リズム・トライアングル成立による入魂渾身の力作となった。そう、このリズム。この浮かれ節。あらたなオンド・シンジケートが叩き出す大阪芸能最深部の高鳴る鼓動をつたえる極上のグルーヴはこの国の大衆音楽のリズムを根底から変えようとするひたぶるな熱と力で横溢している。そのトライアングルの頂点に起つ鉄砲博三郎。最早「音頭師 ONDOSTER」=〝オンド・プレジデント〟〝ファンク・プリーチャー〟としか呼びようのない、鉄砲博三郎師の手に汗握る昂噴の音頭響和国を是非ともご体験くださいますよう、七重の膝を八重に折り伏して懇願奉る次第なり。
監修:澤田隆治、初音家秀若。2012年作品

「ONDO NOW」とは?
カワチ発世界音楽、オンドの新たな地平を目指して。
「ONDO NOW」はミソラレコードに進駐したカワチのオンドを世界へ向けて発信する河内&江州音頭の専門レーベルです。音頭の〝いま〟現在をリアルつたえる本編〈ONDO NOW〉と伝説の音頭名人たちの超貴重音源を集めたアンソロジー〈音頭の巨人たち ONDO COLOSSUS〉のふたつのシリーズを車の両輪にしてオンドの新たな地平を目指して飽くなき前進を開始してまいります。

1.仲乗新三 17分39秒
2.王将一代 坂田三吉物語 18分37秒 
3.河内十人斬り 20分58秒

鉄砲博三郎 音頭 
暁照夫 三味線
初音家秀若 太鼓 
初音家石若 ギター 
中尾勘二 テナーサックス 
川下直広 テナーサックス
関島岳郎 チューバ 
向島ゆり子 ヴァイオリン 
華乃家福人 アコーディオン
吉田悠樹 二胡、フラットマンドリン
船戸博史 コントラバス 
久下惠生 ドラムス
初音家歌月 囃子
初音家靖子 囃子
下村よう子 囃子
中西レモン 囃子

全28頁豪華ブックレット(全歌詞/メモワール/解説)

監修:澤田隆治、初音家秀若

[試聴]
1.仲乗新三(フェイドアウト)


MRON-3002 音頭師 / 鉄砲博三郎

メーカー:ミソラレコード / オンドナウ
型番:MRON-3002
JANコード: 4571258160021
価格:

2,750円 (税抜 2,500円)

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■ 商品説明

鉄砲博三郎、河内音頭現役最古参の重鎮。その人にしてファーストCD。アルバム全編に亘って真っ向ひた押しの河内音頭を豪快にキメまくっている。サポート陣は現代河内音頭の老舗会派・初音家社中をはじめ、曲師に伝説の宮川左近ショーの名三味線奏者・暁照夫師がゲスト参加、さらにわがオフノートがもっとも信頼する精鋭たちの全面参加を得て成った入魂渾身の力作。監修:澤田隆治、初音家秀若

■ 商品仕様

製品名音頭師 / 鉄砲博三郎
型番MRON-3002
JANコード 4571258160021
メーカーミソラレコード / オンドナウ
製造年2012年


過去と未来を繋ぐ「いま」を刻むリズム――「ONDO NOW」発足に寄せて
 
大阪・河内地方において江戸後期・明治以降にさかんにはじめられ、時代の息吹を吸収しながら現在に至るまで新しく生まれ逞しく変わりつづける河内の音頭。ご承知のように河内音頭は大阪河内地方に伝承される盆踊り唄である。大まかに河内音頭の発展と変遷の軌跡を辿れば、江戸期あるいはそれ以前に河内地方の村々ではじめられ、明治期には近江・滋賀の江州音頭の流入に刺戟され競合しながらその姿を整え、大正期に入ると現代河内音頭の父・初音家太三郎の創意工夫により河内音頭は劇的に変化する。太三郎は巷間大流行していた浪花節の節調と演題を大きく採り入れて「語りもの」としてのスタイルを確立した。さらに終戦後には進駐軍がもたらしたジャズのリズムをも貪欲に呑み込み「現代音楽」として生まれ変わる。そして、1961年、河内音頭最大のスター、鉄砲光三郎の『民謡鉄砲節』の全国的大ヒットにより遍く世間の所有に帰したのである。その後も数多の人材を輩出し、各会派が競合しながら発展しつづけて今日に到るも、現在は音頭にとって冬の季節、退潮期と言っていいだろう。この二〇年あまりの間で音頭を取り巻く環境はドラスティックなまでに変貌してしまった…。いま、音頭の再生は可能か。
いにしえより庶民語り部たちが河内の風土とくらしのなかで紡ぎ出した豊穣な記憶の堆積〈モノガタリ〉。人々の心を片時も捉えて離さず、生命の奥噴から湧出し、魂を奥底から揺さぶり奮い起たせて止まない強靱な波動〈リズム〉。身体のなかで繰り広げられる継続と変化を繰り返しながら跳躍する生の弁証法〈ドラマツルギー〉。バラッドにしてダンスミュージック、自らに課せられたアンビバレンスを瞬時に止揚して大衆を熱狂の坩堝に誘い、ついにはエクスタシー(脱自)の極みへとさらってゆく離れ業。そこにこそ河内の音頭のレーゾンデートルはある。庶民大衆の粒々辛苦が築いた心の財産。祖先たちがぼくたちに遺してくれたこの大いなる文化の遺産をけして散財してはならない。
がしかし、いま。ぼくたちの時計の針は価値転倒が世界規模で刻一刻と同時進行する「転型期」の時間を指し示している。ものみなうつろいやすく、誰にとっても生きることが困難な時代。ぼくたちはいったい、どこに向かって、なにを頼みに歩いていいけばいいのか。
 「ONDO NOW」だからこそいま。音頭に聞こう。音頭が裡に孕んだものがたり交響、溢れかえる声の記憶と脈拍つ生命の躍動の方へ思いきり我が身を委ね、自身の魂をしたたかにぶつけてみるのだ。その行為のなかにこそ現在の苦境を軽々と乗り越えてゆける逞しい生命力が全身に漲り、昨日の不安を今日の希望に換え、明日を易々と切り拓きゆく叡智が滾々と無限に沸き上がってくるはずだ。したたかさとしなやかさこそを。
さて、ぼくたちは祖先から受け継いだ大きな遺産「音頭」をぼくたちだけではなく未だ見ぬ友人やこどもたちにどのようにして届けたらいいのだろう。そのためにぼくたちはなにをなすべきなのか…。
まずは歴史に学ぶこと。そうだ、ぼくたちは音頭が辿ってきた道程をもう一度辿り直してみよう。音頭の歴史のなかで大きな役割を担いながら忘却の淵へ置き去りにされたままの音頭名人たちとそのまわりを取り囲むようにして弾むながら揺れる大衆。無数の魂たちを夢魔の彼方から再び喚び醒まし、その「歌声」と「喚声」が指し示す方へと耳を傾けてみるのだ。遙か遠く微かに浮かぶ「初原の風景」、その先にぼくたちが目指すべき「藝能の桃源」はきっとある。ぼくたちは「声の記憶」を克明にルポルタージュする、その作業を貫徹することで、先を征くものとして未来とこれから出遇うだろう友だちへの約束を十全に果たすことができるだろう。
そして世代を超えて唄が繋がらないいま。日々の現実をひたすら堪えながらしたたかに生き抜こうとする音頭取りたちの悪銭苦闘に精一杯のエールを贈ろう。そのためのささやかな一助になるよう、これまでにあまり機会がなかった北・中・南河内地域の音頭間の文化&人間交流を実現して、それぞれのもつ地域性・歴史性に深く想いをいたす「学びの場」を恒常的に築いてゆこう。オンドと成り立ちが酷似する世界音楽・サンバに倣って言えば「エスコラージ・オンド(音頭学舎)」。ぼくたちは音頭を通して先人たちの智慧を現在に活かし未来へ繋ぐ「共生と自立」の契機と方途とを現実の地平にかならず勝ち取ってゆく覚悟である。その学習と演習のカリキュラムのなかで音頭に内在する高度な音楽&物語性、さらに舞踊資源としての大きな可能性をあらためて再発見できるにちがいない。ぼくたちはきっと、先人たちの伝統と遺産の上にさらに創意と工夫を加え意匠を凝らした、真に「オレたちによるオレたちのオンド」を創造することができるだろう。
そういまこそ、カワチ発「世界音楽」。この音頭を取り囲むあらゆる束縛から音頭自身を解き放ち、過去と未来を繋ぐ「いま」を刻むリズムへと転生させる「オンド・ルネサンス」運動の時機なのだ。ぼくたちは信じている。その過程にひたすら奮迅することこそ、カワチのオンドをして「世界音楽」へと飛翔させるたったひとつの道筋なのだ、と。

2012年11月19日   ONDO NOW 神谷一義


MEMO 音頭師 2018

本作は現役最古参の音頭取・鉄砲博三郎師(御齢89)初CDアルバムとして2012年に制作された。河内在来の音頭に当時流行していた浪花節の節調を採り入れて現代河内音頭の礎を築いたのは初代会主・太三郎を筆頭とする初音家衆だが、音頭を大阪ローカルなものから一躍「全国区」へ押し上げた最大の功労者が鉄炮光三郎である。1961年に発売されたEP『民謡鉄砲節』の大ヒットによって河内音頭は広く人口に膾炙し世間の所有に帰したのだから。鉄砲節の革新的なところは従来の音頭のリズムにジャズ等外来のリズムを採り入れてその運びをリニアにしたこと、音頭取りの「取り口」の数だけ厖大にあった「節」をEPというかぎられた収録時間に合わせて整除したことが挙げられよう。つまり、鉄炮光三郎が目指したのは河内音頭の「定型化」であり「一般化」なのだが、ここにこそ鉄炮光三郎の功罪が集中していると言っていい。むろん、鉄炮光三郎が「鉄砲節」で試みた音頭の改革がなければその後の河内音頭百花斉放の快進撃はなかっただろう。その意味で鉄炮光三郎を音頭最大の功労者として筆頭に挙げることに躊躇はない。実際、『民謡鉄砲節』はよくできている。わずか4分足らずの所要時間のなかで採用された「節」のいくつかを身体に染みこませて覚えさえすれば、2、30分におよぶ長尺の「段もの」でも澱みなく一席読み切ることができるのである。
とまれ、この『民謡鉄砲節』の大ヒットによって「鉄砲節」は河内音頭の代名詞となり、従来の「櫓」を離れ、「劇場」「寄席」へと進出してゆく道を拓いた。出世間からみれば「鉄砲節」は大きな成功を収めたわけだが、ここに陥穽があったのもまた事実だろう。主戦場を「野外」から「室内」に移したことによって、河内音頭に本源的備わっていた「野趣」がなくなり、フォークロアのもつ「多様性」が消え去った。これはちょうど、森鴎外らがおこなった中世説経を近代小説に置き換える作業に酷似していないか。そして、「鉄砲節」最大の禍根は商業的成功による劇場進出で「踊りの輪」という音頭を音頭たらしめる磁場を喪ったことに求められれよう。「鉄砲節」はヒットという音楽産業の論理に回収され、大衆と交感する「身体」の回路を固く閉ざしてしまったのである。
さてこのへんで本作の主役・鉄砲博三郎師に話を戻そうか。博三郎師と光三郎は従兄弟関係である。二人とも青年期に初音家の門を叩き、そこで多くの薫陶を受け、修行に励んだことも一致している。そして、博三郎師も光三郎同様に「鉄砲節」を操るのである。だが「志は一つ、ゆく道は同じからず」、博三郎師は「鉄砲節」の劇場進出を横目で見ながら「櫓」をけっして離れることはなかった。そこには音頭取りの矜持と共に、櫓の下には多くの財が埋まっていることを熟知してたからにちがいない。光三郎の音頭が「聴かせる」「見せる」ことに主眼を置いたものなら、博三郎師のそれは「踊らす」音頭だ。博三郎師本人に聞こう。

 いまの河内音頭の踊りはマンボ踊りが主流です。跳ねる踊りやな。マメカチいう昔ながらの踊りがあってそれを土台にして若い踊り子さんらが新しく始めたんがマンボ踊りやな。昭和四〇年代の終わり頃やったかな、景気がいちばんいい頃に大阪駅前で十何年つづいたおっきな盆踊りがありましてな。大阪駅前やからな、場所柄、大阪中の上手い踊り子さんらが仰山寄って来るんやね。マンボ踊りは各地の上手な踊り子さんらが競争的に始めて、それが大阪市から河内全体にだんだんと広がって流行っていったもんなんですわ。踊り子が皆上手やからね。そらぁもう、飛び上がって踊ってたからな。音頭取りがゆっくりとろい音頭取ったら嫌がって踊ってくれへんからね。こっちも乗せんといかんからのんびりとかまえてられん、音頭のテンポをどんどん上げていくわけですわな。まぁ、言うたら踊り子さんらの要求に音頭取りが応えてそれでだんだんマンボなっていったんですわ。昔の音頭いうたらもうゆっくりしたおとなしいもんでしたからな。それをもうひとつ変えたんがマンボやった。(本作所収「 鉄炮博三郎メモワール 音頭師一代」より)

そう、鉄炮光三郎の音頭がジャズなら、鉄砲博三郎の音頭はさしずめラテン音楽だ。ジャズは世界を席巻して20世紀最大の芸術にまで一気に階段を駆け上がったが、ラテンはけっして「踊りの場」を手放さなかっただろう。そこから自然に音楽が湧き上がることを熟知していたからだ。本作はスタジオ録音だが、鉄砲博三郎一代かぎりの「マンボ鉄砲節」の真髄が凝縮されてると言っていい。伴奏陣は、往年の宮川左近ショウの名曲師であり『民謡鉄砲節』のイントロを手掛けた暁照夫師、初音家四代目宗家・初音家秀若師(両師とも故人だ!)を筆頭に初音家ゆかりの人々と、わがオフノートオールスターズの同時代合作のオンドミリタリズムである。そして、われらがオンドシンジケートの頂点に立ち、「踊れ、踊れ! 」と号令するものこそ、音頭師(オンドミニスター)・鉄炮博三郎その人なのである。  2018.8.18

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