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記忘記 note/off note 2020-03-24

行雲流水の転音(うたたね)

本作の制作に携わった動機はほとんど成り行きというほかないが、仕上がってみると思いもよらぬ「大きな絵」が現れて驚いている。欧米では個性的なシンガー・ソングライターと先鋭的なジャズミュージシャン等、異種コラボによるカラフルでスケールの大きい作品に屡々出くわすが、この国てはごく稀にしか出会うことができない。こんな狭い国に精神的鎖国状態で暮らしていると、箱庭のような自分のテリトリーがいとおしく後生大事に思えてくるのは仕方ないにしても、本来、表現行為に境界線はないはずだ。というわけで(とはどんなわけか説明できないが)、この国にはちと珍しい作品をまたひとつこしらえることができたとおもっている。とはいえ、多くの方々からすればこのどこにも属さない唄と音楽はきっとへんてこでわけがわからないものに映るかもしれいないけれども、ヘンなの大好き、やっぱり自由が一番とおもうお方にはぜひお聴きいただきたく。会心の一作になりました。2020.3.23

以下、旧稿です。

このたび縁あって,本作『蜜ぐるみ 森羅万象ヲ踊らせてタブラ唄は序曲すル / ナマステ楽団』の制作を担当させていただいた。事の起こりは昨年晩夏にもらった一本の電話。それまで、ナマステ楽団の活動も知らず、リーダー・末森英機さんとも面識がなかったが、いつのまにか片肌どころか諸肌脱いでお手伝いする羽目になってしまった。直接会ってお話ししてみると以外にも共通の友人知人が多く、今回もその縁を辿って、贅沢にも鈴木翁二画伯の画をふんだんに使わせていただき、記念すべき第一作の装幀並びに紙幅を飾れることと相成った。末森さんについて「面識がない」と先述したが、じつは突然の電話をもらう以前から、FB「ともだち」として繋がっていて、わたしが投稿するたびに頻繁に妖しくも怪しげなコメントを寄せていただいていたから、本作はSNSのとりもつ縁と云えなくもない。ならば、これも世間でいう「出会い系」の範疇に属するのだろうか(オッサン系?)。縁は異なもの味なもの、出逢いはどこに転がっているかわからない。さて、ナマステ楽団は、末森英機のやわらかな唄声とたった二つか三つだけのギターコードで即興的に織りなす、千変万化する万華鏡のごとき綾詞(アヤコトバ)と、ディネーシュ・チャンドラ・ディヨンディの、言葉一つひとつがもつ呂律を丁寧に取り出して、匂うがごとき色彩と響きとを添えて交響させるタブラの調べだけで編成された最小ユニットながら、刻一刻と変化する森羅万象を貫く宇宙のリズムを現し身(うつしみ)にうつして無限大であり、銀河ステーションとの交信を永久に繰り返す音像器「Q-ON RADIO(クオンラヂヲ)」である。この二つの元素が化合した揮発性のエーテルはあらゆる「モノコト」や「モノオト」と溶解可能である。今回は関島岳郎さん、中尾勘二さん、山我静さんの3人のすぐれた音楽家たちのサポートを得て、コトバとオトがまぐわいながら醸される極上の混合化合物で夢の象りを克明に描き出したが,今後はさらに宙宇に「夢の表象」「大きな絵」を描き出してくれるにちがいないと期待しているのだが。おお、なんと宏大無辺な銀河交響詞よ。それにしても、縁に導かれておもわぬ「拾いもの」をした。「わらしべ長者」になった気分だ。ああ、それよか、印度の仏典にある「衣裏繋珠(えりけいじゅ)」の譬えに近いかな(そうでもないか)。そうそう、印度で思い出した。末森さんは永年アジア遍歴を重ねてきたようだが、その中で体験してきただろう知見の交々が本作には凝縮されているだろう。アジア漂浪で得た豊富な知見と生の体験は、わたしがつねに音盤制作の指標としてきた「多様性の調和」という原理と重なり響き合う。袖擦り合うも多生の縁、これもまた「出逢いの音楽」なのだろう。「やっと会えたね」という鈴木翁二『こくう物語』の台詞が暗い思念の虚空に一点の灯火のように浮かびあがる。感謝は尽きぬ。 2020.3.24

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