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記忘記 note/off note 2020-09-10

人間という皮袋

今年はまだ一枚しか新譜をリリースしてない。94年レーベル発足以来さすがにこんなことは初めてだが逸る気持ちはない。新譜はなくとも旧譜の注文は途切れてないヵら。とりわけ20年以上前の作品を多く求めていただいていることに大きな勇気をもらう。こんな時期だから余計に身に沁みる。感謝は尽きぬ。

魂のこもった音楽は人間の寿命をはるかにえてとおく流れてゆくことを確信する。わが同時代の音楽家・篠田昌已は92年に34歳の若さで逝ったが全生命を賭けて挑んだ音楽は個別の死を乗り越えていまも人々を魂を烈しく揺さぶりドライブさせる。人の命は有限だからこそそのなかに無限の創造性を宿し得る。

篠田昌已は生前に自身の音楽を含むあらゆる同時代音楽はやがて民族音楽に包摂されるだろうと語っていた。意識の川と河が出会いながら無意識の大海に注ぎ込むイメージ。そこには私性を乗り越えて無名性へと到る道筋と粉々に毀れた共同性の再生の契機が浮かび上がる。音楽による全体性回復の企てを読む。

もしも歌が皮袋なのだとしたらそこにくるむ酒が現在を呼吸できるような通気性のあるものが望ましい。酒はスピリッツ・魂であり音楽だから。いま皮袋に詰め込もうとしてるのは災厄を至福に変えるパンドラの酒だ。パンデミックが明けたらこの美味酒で乾杯し皮袋を広げて地球を丸ごと包みこめたらいいな。

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