記忘記 note/off note 2020-09-19
生死交々2
わが酔いどれトロンボーン吹き・大原裕さんは酔っ払って駅に楽器を置いてきたり数限りない忘れ物をした。逝去後まもなく野方署から遺失物の問合わせがあり大原さん所持品と判明。落としものは数枚の紙片と私の名刺だけが入ったからっぽの破れ鞄だった。結局引き取りに行かなかったがいまでも心残りだ。
昨夕、大工哲弘さんから久々の電話。開口一番「コロナ感染で入院してないかと思って」。特に急ぎの用事はないという。コロナ禍以来沖縄と東京の往来・交流も何かと途絶えがちだがこんな時期だからこそ新たな協働の作風も浮かんでこよう。暫しの間ポストコロナを見据えた作品作りをあれこれ確認し合う。
現行のコロナ禍は個人の行動を様々に制限してやりきれないが悪いことばかりではないだろう。これまでの来し方を振り返り未来を見つめ直すことができる。殊に音楽や書物の中で死者と対話する時間が与えられたことは大きい。ポストパンデミックの生者と死者が共生共闘する世界像・群衆性が浮かび上がる。
2020-09-19 20:13