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記忘記 note/off note 2021-03-18


地球を浸す声

急に気になってジョアン・ジルベルトの弾き語りアルバム『ジョアン 声とギター』(2000年 カエターノ・ヴェローゾプロデュースによる)を棚から引っぱりだして久々に聴いてみた。深沈とした声とギターの静謐な佇まいに、かの風狂の謡人・嘉手苅林昌一代の唱い来たり唱い去る「カディカル節」の絶唱が重なる。巷間、ジョアン独自のクール唱法がボサノヴァの作風を呼び込んだとつたえられたりもするがどういたしまして。唄うほど語るほどに歌唱は灼熱の色彩を帯びて魂をジリジリと焦がす。ボサノヴァ唱法の中に漂う噎せるほどのサンバの芳醇な香りはボサノヴァがサンバの大海が湛える一現象「新しい波」であることをおしえてくれるだろう。嘉手苅の歌唱が始まりも終わりもない「風の言葉」なら、ジョアンのそれは「水のささやき」「水の呂律」だ。水は冷たくもなるし熱くもなる。草の露の瑞々しさは「世界」を光り輝かせ、大河の奔流は巖も砕きあらゆるものを吞みこんで奔騰する。また、乾いた喉を潤す「おいしい水」は生類を死の淵から生き返らせたりもする。変幻自在な水のもつ変特性だ。嘉手苅林昌とジョアン・ジルベルト。二人の謡人の「風と水の呂律」に身を委ねれば、現行コロナ禍の最中にも地球は転がり、いままさに週暦を革めようとしているのがわかるだろう。2021.3.18

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