記忘記 note/off note 2021-05-05
牢獄内の交々
先月から通販注文が途絶えている。この現象は音楽家たちが表現場を奪われていること・活社会のあらゆる動向と連動して起きているのだから仕方ない。コロナ禍が苛烈さを増すのはむしろこれからなのか。ならば波浪は障害に遭うごとにその堅固の度を増す。同時代の挑戦と応戦の一波万波をいま・ここから。
幻想の両義性を思わずにはいられない。幻想はときに絶望の暗闇を照らす光にもなるが暗闇にさらに漆黒を重ねる桎梏ともなりうる。ディープステートの根っこには「夢見たい」米国大衆の願望があるだろう。だが眼前の現実に目を逸らして未来への物語はない。待て・そして希望せよ。この牢獄の只中だからこそ。
レーベル発足以来表現媒体をCDに求めてきた。かつてCDは大衆的メディアだったから。現行のデジタルからアナログへ遡行するバック・トゥ・ザ・フューチャー現象は興味深い。CDがいよいよダメになったらストリーミングは避けてビニール盤かカセットかな。先行きがまるで見通せぬが行けるとこまでいこう。
今最も気になり行ってみたい国はブラジル・インド・アメリカ。いずれも感染拡大が止まらない国ばかりで厄介だがこれらの国にはこの国が忘れかけている潜在的民衆力がある。パンデミック猛威の只中で世界を蔽う閉塞状況を民衆の内発力がどう打ち破り超克してゆくか注視していきたい。音楽を聴きながら。
2021-05-05 23:03