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記忘記 note/off note 2018-12-04




同時代の点鬼簿 
漫画家・長谷邦夫さん逝く

先月25日、漫画家・長谷邦夫さんがうっ血性心不全のため逝去されていたことを知る。享年81。長谷さんは赤塚不二夫さんがまだ漫画少年だった昔から親交が深く、1970年代、赤塚さんが週刊少年漫画誌を舞台にギャグマンガの解体作業をおこなったときの同伴者だ。永年、赤塚さんのアシスタントを務め片腕的存在でありつづけたが、ご自身でも『バカ式』(つげ義春『ねじ式』と赤塚不二夫『天才バカボン』の混合合体)等、すぐれたパロディ風作品を多数発表されている。長谷さんとはじめてお会いしたのは2010年頃。新宿ゴールデン街の酒場ナベサンのカウンターでたまたま隣り合わせ、いきなり話が弾んだ(大の話好きなのである)。長谷さんは浅川マキさん追悼会の流れで立ち寄ったのだという。話していくうちに偶然にもご出身がわたしの住む葛飾下町であることがわかり、それもかなりの至近距離で地元商店街や角のタバコ屋にいたる隅々にまで話がおよんでいったのだから可笑しい。当時、わたしは高円寺円盤で「講座オフノート」という自主講座を共同主催していて毎月、音楽にかぎらず畑ちがいの「達人」たちを講師にお迎えして貴重な証言を伺っていたから早速、長谷さんにも講師をお願いした。当日は饒舌家の長谷さんらしく熱弁につぐ熱弁、フジオプロの裏話はもちろん、若かりし頃の赤塚不二夫とつげ義春の交流や『怪談人間時計』等、特異な作風で再注目された異端の作家・徳南晴一郎の素顔など、知られざる漫画秘話を次々と開陳してくださったのである。その夜は会を終えても話足りず、深夜まで酒場を二軒ハシゴして話しつづけたことをおぼえている。ちなみに「講座オフノート」には日本屈指の映像監督・田村正毅さん、音楽プロデューサー・森啓さん(元日本コロムビア・のちに美空ひばりプロダクションに出向してひばり専属)ほか、ジャンルの異なる錚々たる方々から貴重なお話を伺うことができたが、お二人ともこの世の人ではなくなってしまった。わが同時代の点鬼簿にまた一人、長谷邦夫の名前が書き加えられてしまったことが悔しく悲しい。生前、長谷さんとは「講座オフノート」の記録をはじめ、わたしたちに語ってくれた証言記録をちいさな冊子にまとめるお約束をしていたが、ついにそれも果たせなかった。近いうちにかならず一冊にまとめて御霊前に献じたい。そして、なによりも長谷さんからおしえていただいたことを音楽制作に移し替えて実践するべく、今日よりはまた「決められたゴール」に向かって日々精進していこう。長谷邦夫さん、ありがとうございました。いつかまたどこかで。 2018.12.4

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