記忘記 note/off note 2019-11-29
桑本正士写真展 幻植物園
本日、2016年に逝去された写真家・桑本正士さんの写真展「幻想植物園」を観に千駄木・ぎゃらり-Knulpへ。桑本さんはレーベル発足当初からデザイナー・藤原邦久さんと共にアートワーク全般を担い、〈永久〉運動体としてのオフノートの旗標を鮮明にし、レーベルカラーを決定してくれた大恩人だ。このたびの「植物」との対話は写真家・桑本正士にとって晩年のライフワークとなったが、「人工と自然」その葛藤と相剋(この人にとって首尾一貫した主題ではなかったかと愚考する)が織りなす千変万化の形象を眩いほどの鮮烈さで印画紙に焼き付けられていて見るものの魂をひたすら衝迫してやまないだろう。残す会期はあと2日。眼の人・桑本正士が幻視しつづけてきた光と翳のモノガタリと、鋭敏かつ用意周到に裁りとられ縁取られた一刹那の集合の記憶と記録をぜひともご確認くださいますよう。 2019.11.29
2019-11-29 20:55