性の歪みに映るもの / 岡庭昇
緊縛され歪められた女体に託されたメタファーとは何か。欠損の身体、反自然な肉体の形象はいったいいかなるメッセージなのか。日本近代文学に散見する欠損のリアリティに深く分け入り、権力としての自然規範に本能の奥底で抗った表現者の軌跡を体系化した画期的な労作。広津柳浪、江戸川乱歩、吉行淳之介、川端康成などを再検証しながら、不具・奇形・欠損・異様なるもの、そしてSM文学の変形させられた女体を執拗に凝視し、暗喩としての権力に暗喩としての挑戦を位置づけ、まったく新しい文芸批評の分野を切り開いた。
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1,980円(税抜 1,800円)
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