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嘉手苅林昌風狂伝説と幻視者・竹中労


嘉手苅林昌風狂伝説と幻視者・竹中労

昨晩『島唄を語るー戦後沖縄の唄と社会③』無事終了。
第3回目のテーマは「〈嘉手苅林昌試論 ?鵺〉 語やびら島うたー嘉手苅林昌と竹中労」。風狂の謡人・嘉手苅林昌と無頼のルポライター・竹中労の出会いと協働を掘り下げると予告したが、掘り出したらキリがない。一つのエピソードだけでも巨大な穴があくほどだ。
たとえば、藤田正さんが提起した嘉手苅出林昌生にまつわる「異説」も個人プライバシーの領域を大きくはみ出し、戦前の沖縄庶民大衆史と相関しながら、さらにこの国の現代史とも接続するからそう簡単に片付けるけにはいかない。そう、「生い立ち」が措定されなければ「風狂の謡人」その人の人生と芸を丸ごと掴み取ることはできないのだから。琉球歌謡の歩みが「世替わりー」、庶民大衆が辿った沖縄近現代史とダイレクトにダブるのは歴史の必然だが、嘉手苅林昌こそ、沖縄庶民大衆の悲苦を唄というフィルターを通して濾過し表現し得る真の歴史の体現者ではないかという想いを深くする。一つのジャンルを180度転換させ、まったく別方向に変えてしまう「変革者」には相応ドラマがあるものだけれども、目の前の「お宝」に目が眩んで自ら穿った穴にうっかりはまってはなるまいと自戒する。
その意味で、幻視者=ルポライター・竹中労が生前に記録した数々の嘉手苅林昌バイオグラフィもそろそろ点検の時季にきているのかもしれない。わたしたちがよく知るカディカル「風狂伝説」のすべては竹中労の仕事と記述から端を発しているが、かならずしもそこが「聖域」ではないだろう。「異見」も「新説」も生まれて当然。そんなふうに思いながら、昨晩は藤田正さんとボコボコッといくつかの穴を穿ったが、デカ過ぎますよ、藤田さん。これじゃあ、嘉手苅さんだけでも当分終りそうにない。でもまぁ、一旦掘り出したからには「お宝」でも「埋蔵金」でも探り当てるまで掘り進めるしかしゃあない。ぼちぼち、いきますか。

…というわけで、次回のテーマも嘉手苅林昌。嘉手苅林昌が地元コザ・マルテルレコードに残した名演、貴重音源を聴きながら「復帰」前夜の基地の町コザの喧噪と島唄全盛期の相関関係を探ります。ちなみにマルテルレコードは沖縄稀代のボードヴィリアンにしてマルチタレント、異能の天才・照屋林助が興した沖縄音楽の名門レーベル、音楽監督に今をときめく知名定男、照屋林賢を擁しヒットを連発、1960年ー70年代の沖縄音楽界をリードした。さらなる島唄最深部に迫れるかどうか。乞うご期待。

それにしても、嘉手苅林昌と竹中労の出会いは琉球歌謡史上特筆される出来事だっただろう。琉球歌謡今日の隆盛を招び寄せた功績は計り知れない。まさに必然の出会い。わたしは制作者としてそんな運命的な出会いを果たせたか。否、思い悩む必要はない、わたしには大工哲弘との協働がいくつも残されている。まだ途半ば、過程にひたすら奮迅するのみ。

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23isback | 2020-05-09 22:25 |
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