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記忘記 note/off note 2019-02-10


半年前の拙稿。うーん。末尾「わたしたちはまだあきらめていない、自然と生きもの(幽霊をも含む)とが共生するホテルのウチソトを流れる音楽やら星々と交信する発信装置、「地球を鳴らす」ことをである」。究極の夢だな。が、いつか実現できるだろう。 2019.2.10 

MEMO 桃源楽 2018

本作は沖縄珠玉の旋律をあつめた器楽集である。
ブライアン・イーノ氏は自ら提唱したアンビエントミュージック(環境音楽)について「聴き流してもいいし、耳を傾ければより一層興味深い音楽」と解説していたが、我が裡なる無頼庵猪野は「てやんでぇ、御託並べやがって。BGMの効能書きを気取って小難しく言廻してるだけじゃねぇか」と悪態を吐きながらも、制作者の端くれとしては「環境音楽」のコンセプトにはつよく惹かれていたのである。空港という交通要衝ターミナルでのプレゼンツが企図された『Music for Airport』や、架空映画のサウンドトラック『Music for Films』等、予め聴衆を前提としない、実用 / 非実用音楽は大きな指標となったのである。
実際にこのころ、関島岳郎さん(本作プロデューサー)とよく架空の南国ホテルを想定した環境音楽のアイデアについて語り合ったりしたものだ。わたしたちの構想は夢想であるがゆえに壮大だったから即座に実行に移されることはなかったけれども。そんなある日、沖縄那覇の繁華街・国際通りを訪れて軒を連ねる郷土物産店から流れてくる雑多な沖縄音楽を聴くともなしに聴きながらあるいていたとき。急に閃いた、「そうだ、スーベニアミュージック。土産もの屋さんでプロモートされる音楽を作ったらどうか」と。
わたしたちアジア人にとって、イーノ氏の環境音楽は常に指標たり得るけれども、その発想地点はあまりに西洋に偏りすぎているように感じられる。「環境」を称しながら人々の気配や場の匂いをすっかり殺菌消毒してしまった無味乾燥空間に人(死者をも含む)と自然の共生、共感はあるだろうか。わたしたちの環境音楽はまずアジア的渾沌から出発して、真の「多様性の調和」に到らなければならない、そう愚考したのである。
この企画を実行にうつすにあたり、サウンドプロデュースを任せるなら関島岳郎この人をおいて他にない、これは自ずと決まっていた。それから次に、吉育というブルースハープ奏者に白羽の矢を立てたのである。吉育さんは生粋の京都人、沖縄には縁もゆかりもなかっただろう。だからいい。沖縄とその音楽について、まったく白紙であるからこそ、「スケッチ・ズオブ・オキナワ」大きな絵を描けるのだから。実際、吉育さんはブルースハープという小さな楽器ひとつを操って、島宇宙と見事に交信し、非体系の体系を有する沖縄の旋律とよく遊んでくれたとおもう。とってもいい感じだから、ぜひ聴いてほしい。
わたしたちはまだあきらめていない、自然と生きもの(幽霊をも含む)とが共生するホテルのウチソトを流れる音楽やら星々と交信する発信装置、「地球を鳴らす」ことをである。 2018.8.24


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