花綵の謡と唄の記憶を辿って。琉球弧の島々を往還して運ばれた謡と唄の奇蹟的邂逅。八重山諸島~沖縄本島に伝わる異名同曲を集めて繋ぐ。稲の一粒までも神からの果報と涙した離島の民が口ずさんだ旋律が年を経て、光輝く首里王府の「古典音楽」へと変貌する。歌はさらに繰り返し繰り返し幾度となく交じり合い離れ、南洋の空と海によって清められ、「わたしたちの島唄」となって今に至る花綵の謡の道。現役最高唄者四人、夢の共演による画期的南島歌謡集。 2018年作品
唄綵ノート ー琉球弧を巡る唄と謡の交流
藤田正(音楽批評・制作)
『唄綵』は2018年2月初旬、沖縄県浦添市で録音された。大工哲弘にとって10枚組『八重山歌謡全集』に続く意欲あふれる企画作である。稲の一粒までも神からの果報と涙した離島の民が口ずさんだ旋律が、年を経て、光輝く首里王府の「古典音楽」へと変貌する……歌はさらに繰り返し繰り返し、幾度となく交じり合い離れ、南洋の空と海によって清められ、「わたしたちの島唄」となって今に至っている。大工哲弘が本作品に求めたものは、八重山歌謡の最高峰にとっての自分探しでも、大御所たちとの同窓会でもない。「今に生きる沖縄音楽のその原点」を、責任ある立場の4名が「うたをくらべる」ため、名曲を持ち寄ることだった。41曲に及ぶこれら名作の数々を聞いていただきながら、ブックレットの歌詞と解説をながめていただければ、「琉球弧」の音楽文化の広大かつ深淵な世界に必ずやタッチできるとぼくは信じる。 〈解説より一部抜粋〉
DISC-1
1.川平節(大工哲弘・神谷幸一)
2.赤またー(大工哲弘)
3.湊くり節(神谷幸一)
4.夜雨節(大工哲弘)
5.夜雨節(徳原清文)
6.世果報節(大工哲弘)
7.さぁさぁー節(金城恵子)
8.目出度節(大工哲弘)
9.目出度節(神谷幸一)
10.鶴亀節(大工哲弘)
11.鶴亀節(神谷幸一)
12.真栄節(大工哲弘)
13.武富節(徳原清文)
14.祖平花節(大工哲弘)
15.南嶽節(徳原清文)
16.舟越節(大工哲弘)
17.祝節(神谷幸一)
18.ししゃーま(大工哲弘)
19.三村踊り(金城恵子)
20.だいさなじゃー・太田屋節(大工哲弘・神谷幸一)
DISC-2
1.海ぬチンボーラ・スビヌオーザ(大工哲弘・徳原清文)
2.鳩間節(大工哲弘)
3.鳩間節(神谷幸一)
4.くいぬぱな(大工哲弘)
5.高弥久(徳原清文)
6.恋ぬ花(金城恵子)
7.仲良田節(大工哲弘)
8.なからた(徳原清文)
9.くいがま節(大工哲弘)
10.親ぬ真心(神谷幸一)
11.あがろうざ(大工哲弘)
12.子守唄(徳原清文)
13.前ぬ渡(大工哲弘)
14.遊びションカネー(金城恵子)
15.丸島盆山(大工哲弘)
16.たぬむぞう(徳原清文)
17.むんぐるくば笠(大工哲弘)
18.パラダイスうるま島(金城恵子)
19.弥勒節(大工哲弘)
20.赤田首里殿内(金城恵子)
21.かいさーれ・しゅーらー(大工哲弘・神谷幸一・徳原清文・金城恵子)
大工哲弘 唄・三絃
神谷幸一 唄・三絃
徳原清文 唄・三絃
金城恵子 唄
大工苗子 箏
屋嘉部充 笛
解説:三隅治雄、藤田正、大工哲弘
写真:普久原恒勇、SUZIE、藤田正 装幀:青木勇人
録音:石崎信郎
[試聴]
DISC-1-1.川平節(大工哲弘・神谷幸一)
■ 商品説明
花綵の謡と唄の記憶を辿って。琉球弧の島々を往還して運ばれた謡と唄の奇蹟的邂逅。八重山諸島~沖縄本島に伝わる異名同曲を集めて繋ぐ。稲の一粒までも神からの果報と涙した離島の民が口ずさんだ旋律が年を経て、光輝く首里王府の「古典音楽」へと変貌する。歌はさらに繰り返し繰り返し幾度となく交じり合い離れ、南洋の空と海によって清められ、「わたしたちの島唄」となって今に至る花綵の謡の道。現役最高唄者四人、夢の共演による画期的南島歌謡集。
■ 商品仕様
製品名 | 唄綵(うたづな)ー琉球弧を往還する謡たち / 大工哲弘 神谷幸一 徳原清文 金城恵子 [2CD] |
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型番 | ASCD-2013 |
JANコード | 4571258154136 |
メーカー | ディスクアカバナー |
製造年 | 2018年 |